研究概要

研究概要

 強力なレーザー光を集光し、ターゲット物質に照射することにより、物質粒子はプラズマ化され、数ミクロン程度の空間内に極めて強い電磁場が生成します。この電磁場とプラズマ化された物質粒子との複雑な非線形相互作用により、プラズマ中に衝撃波や磁気渦などの構造体が形成され、指向性を持った量子ビーム(高エネルギー電磁波(X線・γ線)、高エネルギー粒子(電子・イオンなど)が発生します。このような量子ビームは、宇宙空間以外の地球上では、粒子加速器や原子炉などの特殊な装置でしか生成できないものでした。
 しかし、近年のレーザー技術の発展により、レーザーを用いることでこれら量子ビーム発生が実験室レベルで可能となってきています。特に、レーザーイオン加速は、次世代の小型・低コスト・多機能な次世代加速器開発に代表される応用上の観点から、また、高エネルギー天体物理現象の模擬実験の観点から、注目を集めている最先端の研究分野です。私たちは、クラスターと呼ばれるナノ粒子を含むターゲットにレーザー光を照射することで、プラズマ中に形成される磁場のアシストにより、極めて効果的なイオン加速が実現されることを発見しました。
 本プロジェクトでは、この発見をベースに、医療・産業応用可能な100 メガ電子ボルト(MeV)を超える高品質イオンビーム発生手法の開発を行います。さらに、宇宙空間における超新星爆発残骸の構造形成メカニズムの解明に迫る研究も実施します。

お知らせ